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祈るべき天とおもえど天の病む 石牟礼道子
1973年8月1日、夕刊の文芸欄にこの一句をメインカットに据えた、水俣病犠牲者への鎮魂文が載った。
〈地中海のほとりが、ギリシャ古代国家の遺跡であるのと相似て、水俣・不知火の海と空は、現代国家の滅亡の端緒の地として、紺碧の色をいよいよ深くする。たぶんそして、地中海よりは、不知火・有明のほとりは、よりやさしくかれんなたたずまいにちがいない。〉
〈そのような意味で、知られなかった東洋の僻村の不知火・有明の海と空の青さをいまこのときに見出して、霊感のおののきを感じるひとびとは、空とか海とか歴史とか、神々などというものは、どこにでもこのようにして、ついいましがたまで在ったのだということに気づくにちがいない。〉
この句集を編集した、北九州出身の俳人である穴井太はつづける。
「〈神々などというものは ー ついいましがたまで在った ー 〉という石牟礼道子さんの想いの果てが、やがて断念という万斛(ばんこく)の想いを秘めながら、
祈るべき天とおもへど天の病む
へ結晶して行った。」
初版 カバーに焼け、ヨレ、汚れ
本体の天と小口に若干汚れがあります。
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